スサノオから6代後の孫にあたる大国主神(おおくにぬしのかみ)は国造りの神と言われる、国津神の代表的な神様です。
彼には八十神(やそがみ)と呼ばれる大勢の兄たちがいたのですが、とても嫌われていました。
ある時、兄弟全員で稲羽(いなば)に出かけた時、気多(けた)の浜辺で裸で傷付いている一匹の兎がいました。
八十神たちは「海塩を浴びて山頂で横になるといい」と助言し、兎はそのとおりにしましたが、海塩が乾くにつれ、体中の皮が裂けて、痛みで泣いていました。
そこに、兄弟たちの荷物を持って一番後ろを歩いていた大国主が現れ、かわいそうな兎を助けます。
この時助けた兎が有名な「因幡の白兎」です。