天神様で親しまれる菅原道真公。
901年、左大臣・藤原時平の計略により無実の罪で、大宰府(福岡県太宰府市)に左遷されてしまいます。
この命が下ってからわずか6日後、道真は京から大宰府に向けて出発しました。
出発前、屋敷の庭にあった梅を見て、『東風(こち)吹かば匂いおこせよ梅の花 あるじなしとて春をわするな』
【主人である私がいなくなっても、春に花を咲かせるのを忘れるなよ』
と詠みました。
現在の太宰府天満宮にある梅の木は『飛梅』と呼ばれ、この和歌に登場する梅と言われています。
遥か遠い京に焦がれる道真の気持ちを想い、はるばる大宰府まで飛んできたそうです。