【漫画36】悲劇の始まり~国譲り第7章
国譲りの交渉の際、高天原から4番目に地上へ派遣された神が建御雷神(タケミカヅチノカミ)。
出雲国の伊那佐之小浜(いなさのおはま・現 出雲市稲佐の浜)に降り立つと、(※)十掬の剣(とつかのつるぎ)を抜き、波の上に剣を逆さまに立てて、その切先にあぐらをかいて座り、大国主大神に国譲りの直談判をします。
「この国は我が御子が治めるべきであると天照大御神は仰せだが、どう思うか」と。
ちなみに建御雷は鹿島神宮の主神として祀られており、鹿島神(かしまのかみ)とも呼ばれ雷神、剣の神とされています。
またこの後、大国主大神の息子 建御名方神(タケミナカタノカミ)と対戦した際、タケミナカタの手を掴み放り投げたことから、相撲の祖神ともされています。
それにしても、当時地上には荒ぶる神々が跋扈していると云われていましたが、大国主が苦労して作り上げた国をいきなり譲れって言ったり(しかも10年以上しつこく交渉)、剣の先に座ってみたり、天津神の方がかなり荒ぶってる気がします;
(※)十掬の剣…拳10個分の長さの剣のこと。「十掬の剣」という名称の剣があるわけではなく、日本神話でよく登場する剣の総称。「十束剣」、「十握剣」など様々表記される。